┏┏┏┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏┏┏ ケアタウンメルマガ元気いっぱい ┏┏ 第492号 ┏ 2017/09/14(Thu) ┃ https://caretown.com/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼今週の目次▼ [1] ムロさんの問題提起!:介護保険財源を食いつぶす?サ高住 [2] 最新業界ニュース [3] 今週の「駆け込み寺」 [4] 「ケアマネジャー手帳2018」         (高室成幸監修:中央法規出版 定価1400円+税) [5] 東京スクールのご案内 [6] 今週のおしらせ [7] 編集後記 ↓↓↓ 東京スクールのお知らせ ↓↓↓ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ ⇒第3期 ケアマネジメントの学校(6)ケアチームで盛り上げるサービス担当者会議 〜「新規・更新・引き継ぎ」の準備・進行の勘所〜(定員15名限定) │日 時│10月15日(日)10:30~17:00 │詳 細│WEBにて→https://caretown.com/tokyo/caremanage2910.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ■┓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗■ ムロさんの問題提起! ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ===介護保険財源を食いつぶす?サ高住=== 今回は介護給付費分科会でなにかと話題になっている「サービス付き高 齢者向け住宅」を俎上にあげます。それも訪問介護の論点の1つとして「集 合住宅におけるサ高住の適正化」の中で話題となりました。 前回の改定で移動距離がないから効率的にサービスが提供できるという ことから「同一建物集中減算」が適用になりました。ならば隣接ならいい だろうというわけではなく、正確には「同一建物&隣接敷地内」となって います。 訪問減算は、訪問介護以外にも訪問入浴、訪問看護、訪問リハ、夜間対 応型訪問介護も対象となっています。今後はケアマネジャーも対象として はという声もあがっているといいます。 さて私が問題視したいのは「支給限度基準額」めいっぱいに介護サービ スがつめこまれている実態です。在宅でサービスを利用する場合の多くは 「6~7割程度」といいます。 これをどう考えるか・・・この程度で在宅生活が継続できるということ かもしれませんが実態は1割自己負担のルールから「私は要介護3だけど1 万円しか負担できないので」という事情から「10万円分」しかサービスを 利用していないということもあるでしょう。 私が指摘したいのは、このような状況の人が、共用スペースがありバリ アフリー、なおかつ狭い18平方メートルの新築の部屋で暮らし始めたのに、 どうしてめいっぱいの介護サービスを使わなければいけないのか、という こと。 自立支援の観点から不必要な介護サービスを突っ込んで支給限度額に帳 尻合わせをしているケアプランの実態があるのではないか・・・。 というのも多くのサ高住は、土地のオーナーが建てた建物を介護事業所 に1棟貸しのケースが多く、事業者は介護サービスで売り上げを立てるし かない構造になっています。つまり「支給限度基準額=売り上げ」という 図式です。となると軽度より中重度がいいに決まっています。 さらに深刻なのは「空き室」の家賃も負担する義務を負っているという 事実。だから「まだ在宅で生活できる人」なのに「早めの住み替えはどう ですか?今なら即入居可です!」と地域包括センターやケアマネジャーの ところに営業をかけ、必死で誘導している(入居者をかき集めている)憂 慮すべき実態があります。もちろんキックバックをほのめかす業者もいる とか・・・。 保険者としてはたまりません。サ高住の室数分の要介護者が「満額利用」 するのです。サ高住天国といわれる大阪府は6万室。ザックリ一人月20万 円平均で利用すると6万人×20万円=120億円。1年間で1440億円です。 さらに保険者としてつらいのが住所地を自宅に残したままの人も多く、 過剰な介護サービスを捕捉することがむずかしい現実があります。 厚労省は自立支援を介護給付抑制の切り札としてケアプラン点検を進め ようとしていますが、一方で悪質なサ高住と住宅型有料での介護財源のダ ダ洩れ?を放置してきたわけです。そこでは過剰なサービスにより自立を 奪われ、形ばかりの見守りと細かい料金設定をされた生活支援サービスを 使わざるえない中重度化まっしぐらの入居者(利用者)がいます。 さらにサ高住に入るとこれまで使っていたサービスを強制的に切って併 設のデイを利用させる、ケアマネも変更させるという介護保険法違反とも いえる悪質な行為を平気で行っている事業者の実態も無視できません。 本来、地域包括ケアの「住まい」の切り札であるのがサ高住です。理念 も制度設計のそのように進められてきましたし、その理想を追求する注目 すべき実践や心あるケアマネジャーたちのがんばりはあります。 ところが、残念なことに一部のハウスメーカーの利益追求と介護サービ ス事業者の売上追及で大きく歪み、介護保険財源を食いつぶす(ぶら下が る)「異様なビジネスモデル化」しているのではないでしょうか? そのお先棒を担いでいるとケアマネジャーとケアプランが指弾されると するなら、それこそお門違いも甚だしい。職能団体の断固たる態度に期待 します。 ■┓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗■ 最新業界ニュース ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.相談支援専門員も「主任」養成へ~概算要求、障害保健福祉6.7%増~ 障害保健福祉部の2018年度概算要求は総額で1兆8666億円。前年度よ り6・7%上積みした。対象者の拡大や、障害児のための医療・福祉サービ スの確保などで予算額の大半を占める障害者総合福祉法を中心とする障害 福祉サービス関係費は8・2%増の1兆3689億円を要求した。相談支援専 門員のリーダー格の位置付けとなる「主任」の養成もスタートさせる考え だ。 2.人材定着助成金、活用低迷~初年度支給決定25法人~(厚労省) 人材不足対策の一環として、厚生労働省が2016年度から始めた「職場 定着支援助成金」。初年度に支給決定を受けたのはわずか25法人と活用が 低迷している。長期間かけて段階的に目標を達成しなければならない仕組 みの問題もあるが、「制度そのものを知らない」という声も。 -------------------------------------------------------------------- 最新ニュースは「シルバー新報」の協力により著作権の許可を得て掲載し ています。シルバー新報 ウェブサイト→ http://www.silver-news.com/ -------------------------------------------------------------------- ■┓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗■ 今週の「駆け込み寺!」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 「帰宅願望の方に“私はいつ帰れるの?”と言われたときに、帰れないけれ ど“明日帰れますよ”と言うしかなく、なんか嘘をついているようで悪い気 持ちになってしまいます」(I.Oさん 女性 介護福祉士歴5年) 【ムロさんの助言】 私たちの人間関係で「嘘をつく」ことは禁じられています。嘘は人をあ ざむくことであり、「嘘つきは泥棒の始まり」とたとえられ、裁判では罪 に問われます。ところが「嘘も方便」という言い方もあります。真実を伝 えるより嘘は悪い事であるが「嘘という方便」でその場をなんとか収める というのも、ひとつの「知恵」であるという解釈です。認知症の方で帰宅 願望の方にどのような「言葉かけ」をすると落ち着くのかを現場スタッフ でいろいろと試してみることです。しかし大切なことはなぜ帰宅願望の言 葉を繰り返すのかということ。家族が迎えに来るという願望(妄想)なの か、ここは私の居場所ではないので失礼する(暇乞い)をしているのか。 両面からアプローチをしましょう。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ■┓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗■ ムロさんの本棚から ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ケアマネジャー手帳2018」 (高室成幸監修:中央法規出版 定価1400円+税) 【ムロさんの書評】 2017年版から私が監修のお手伝いをしているケアマネジャー手帳。2年 目は使っていただいた読者のみなさんの声を受けてバージョンアップして います。たとえばスケジュールのレイアウトは書き込むスペースを広げま した。それに「線が見づらい」との声に線を太くして見やすさを重視して います。そして今回も取り外し機能を採用。なんと100グラムも軽くなる ので必要のないときは持ち運びも便利。(これはとっても好評です!)実 務に役に立つ便利帳には、制度改正への対応とともに薬の知識を大幅に充 実させました。ベテランケアマネジャーにも好評の内容です。詳しくは以 下をご覧下さい。 http://www.caresapo.jp/senmon/caremane-pocketbook/30268 注文は以下を・・・! https://www.chuohoki.jp/ebooks/commodity_param/ctc/+/shc/0/cmc/5563 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ★…‥━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 東京スクールのご案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━‥…★ ≪場 所≫新宿御苑前駅 研修会場(ルネ新宿御苑タワー2階) ≪申込み≫ホームページより→ https://caretown.com/tokyo/ (メール、電話、Faxでも受付中!WEBから申込可能!) ⇒ケアマネジメントの学校(5) 多職種連携とチームケアをめざすコーディネート 〜介護・医療・生活支援と身内資源・近隣近所の調整と交渉〜(定員15名限定) │日 時│9月17日(日)10:30~17:00  │詳 細│WEBにて→https://caretown.com/tokyo/caremanage2909.html ⇒ケアマネジメントの学校(6)ケアチームで盛り上げるサービス担当者会議 〜「新規・更新・引き継ぎ」の準備・進行の勘所〜(定員15名限定) │日 時│10月15日(日)10:30~17:00  │詳 細│WEBにて→https://caretown.com/tokyo/caremanage2910.html ★…‥━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今週のおしらせ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━‥…★ ◎中央法規『けあサポ』ブログ 今週の「ケアマネさん、あっちこっちどっち」 └→「会議力セミナーをやった!」(第503話) URL:http://www.caresapo.jp/senmon/blog-takamuro/30057 ◎中央法規 月刊ケアマネジャー9月号高室流ケアマネジャーの働き方改革 └→「仕事と子育てのバランスをとる!」(Vol.6) …◇ 編集後記 ◇……………………………………………………………………… 中年男性の生活困窮の記事が雑誌の特集になることが多くなりました。 貧困格差が若者だけでなく中年層にまで広がってきたのも、かつての30 代の困窮層(派遣社員)がリターンマッチの機会もなく、そのまま10数 年が経過してしまった結果と考えればよいでしょう。多くが「未婚、離 婚」「派遣、日雇い」であり、友人との関係も切れ、数万円のボロアパー トでひっそりと生活しています。都会で立ち行かなくなった彼らが戻る のは「懐かしのわが家」です。そこではじまる父や母との同居生活。自 立したはずの息子が中年になって舞い戻って、親の年金にパラサイトす る・・・年金はそれなりにあるのに貧しい・・・新しい貧困のスパイラ ルをどこで「歯止め」をかけるか。いったん心が折れた中年貧困男性へ の支援はかなりむずかしい。しかし手をこまねいて何もしないのでは何 も始まりません。ではどうするか・・・向き合うことから始めましょう。 (>_<)<ムロ> 個人:http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro ケアタウン総合研究所: http://www.facebook.com/caretown.jp …………………………………………………………………………………………… ■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com ■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com s ■ 購読申込→ m@caretown.com ■ 配信停止→ mag@caretown.com ■ 東京スクール申し込み→ i@caretown.com 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 編集及び発行責任者:S.Takamuro 提供:ケアタウン総合研究所( https://caretown.com/ )