┏┏┏┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏┏┏ ケアタウンメルマガ元気いっぱい ┏┏ 第537号  ┏ 2021/04/07 (Wed) ┃ http://caretown.com/ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼今週の目次▼ [1] ムロさんの警鐘 「利用者(家族)の意向が無視される危機~ ありえへん!第1表の表記がいきなり変更?~」 [2] Zoom版セミナーのお知らせ [3] 注目のNetニュース拾い読み [4] ニッチな編集後記 ↓↓↓第6回ケアマネジメントの学校のお知らせ↓↓↓ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ ◎第6回「Zoom版ケアマネジメントの学校」Basicセミナー テーマ「めざせ、ファシリの達人~苦手意識を克服! タカムロ・テクニックで会議上手をめざす!~」(定員15人) 2021年4月25日(土)13:00~17:00(終了後、個別コンサルあり) 一般8500円(メルマガ会員・facebook友達7500円) ⇒申し込み: https://caretown.com/zoom/zoom210401.html info@caretown.com ■┓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗■ ムロさんの警鐘 ――――――――――――――――――――――――――――― ==「利用者(家族)の意向が無視される危機~ありえへん!第1表の表記が いきなり変更?~」== 介護保険制度改正にともない昨年から頻繁に老健局から通知類が発出さ れています。そのなかでも年度末の末日の3月31日付けで「介護保険最新 情報No.958」が厚労省老健局から通知されました。 これに私は腰を抜かすほど驚きました。 その内容は「居宅介護サービス計画書の様式と課題分析標準項目の提示 についての一部改正について」というもの。ケアプランの様式変更とは聞 き捨てならない。読んでみると軽く流すわけにはいかない箇所がありました。 ここからはケアプランを手元にお読みください(できれば・・・)。 それが第1表「利用者(家族)の生活への意向」欄です。介護保険スター ト時、この欄は「利用者(家族)の介護への意向」となっていました。だか ら「〇〇デイサービスを使いたい」「ヘルパーをお願いしたい」のオンパ レードでした。 ICF(国際生活機能分類)が採用されるプロセスで「介護への意向」の 表記は「生活への意向」となりました。つまり人生そのものに重きを置い た変更となり、私なりにとても評価しました。 (当時、気づいていない人も多かったのですが・・・(^^;)) そして今回はなんと、「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた 課題分析の結果」を表記することに変わったのです。  その説明文に「どのような介護サービスをどの程度の頻度で利用しなが ら、どのような生活をしたいのかについて、課題分析の結果を記載する」 が使われていました・・・これは介護保険開始前の「老企第29号:平成11 年11月12日」の一文です。 実はこれまで厚労省は2表の課題設定の文言を「介護サービス名を表記 して解決するような課題設定ではいけない」という趣旨の説明もしてきま した。それは介護サービスありきになるからです。1表の意向欄も「介護 の意向」から「生活への意向」に変わったこともあり、この15年間、ほと んどのケアプランの表記例は本人および家族の意向をそれぞれに記載する ようになりました。介護サービスの種類や頻度は「手段」であり、むしろ 「どういう生活をしたいのか」の表記に重きを置いたのです。もちろん、 課題分析前の「主訴」をそのまま表記するスタイルもまだ多く散見されま すが・・・ しかし、今回、「~を踏まえた課題分析の結果」となると、「課題分析 した結果の利用者(家族)の生活への意向」でなく、ただの「課題分析の 結果」のみを記載するものだと解釈するケアマネジャーがあらわれる懸念 があります。 さらに心配なのは、解説で「利用者が持っている問題点を明らかにする」 とまで言及しています。この解説だと利用者(家族)の「できない探し」 をして、その原因を分析し、「だから~~が必要だ」という上から目線で の指摘的分析結果を書き連ねる人が出てくるのではないでしょうか? 利用者および家族の「生活への意向」が無視・棄損され、ケアマネジャー の分析?の結果だけが一人歩きすることになったら・・・利用者(家族) の「切実なる思い・声・意向」がケアプランから消えることにもなりかね ません。 あるケアマネジャーが「利用者(家族)の主訴と意向がズレているとき に、その分析した結果をどのように書けばよいのか、不安になります」と 私のFacebookに書き込みをしてくれました。まさにこのようなことは全 国あちらこちらで起きてくるでしょう。 介護給付費分科会の議論もまとまり「試合」が終わったと思っていたら、 まだアディショナルタイムがあって、勝手にゴールを決められたような ・・・(>_<)。年度末の末日に発出したことに大いなる疑念を抱くのは私 だけでしょうか? 職能団体やケアマネジメントにかかわる学識経験者の方々がどのような 反応をされるか、いま注視しています。沈黙・静観・忖度・見て見ぬモー ドでいいのでしょうか。それは結局、合意・了承ととられかねないのでは ないかもしれません。 ではどういう表記がよいのか。 全国のケアマネジャーのみなさん、地域包括支援センターのみなさん、 以下のURLにアクセス&ダウンロードし、ご自分なりにどのように解釈す るか、利用者(家族)にどのように説明するか、ケアマネジメントにどの ような影響が生まれるか、ではどういう表記がよいか、考えてみてはいか がでしょうか? https://bit.ly/2Q436qA https://www.facebook.com/caretown.jp/photos/pcb.2009211112562896/2009194392564568/ なお、私のFacebookではこの件について複数人の方たちとのコメン トが掲載されています。ちょっと深い議論もしています。よかったらアク セスしてみてください(^^)/。 https://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro ★…‥━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ケアタウンZoomミーティングのお知らせ!!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━‥…★ ケアタウン総合研究所では毎月、次の定例ミーティング(無料)をZoom で開いています。全国から参加があります。興味のある方、ぜひ参加をされ てみませんか?Facebookで予約を受け付けています。(なお、4月はいず れも申込者殺到で受付を締め切りました) □ 第12回ケアマネZoomミーティング (4月10日(土)15:00~17:30) テーマ「ケアマネジャーのリスクを考える」 ⇒ https://www.facebook.com/events/1158142834616420/ □ 第1回地域包括Zoomミーティング (4月17日(土)15:00~17:30) テーマ「これでいのか、地域包括!」 ⇒ https://www.facebook.com/events/1047163389025484/ ■┓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┗■ 注目のネットニュース拾い読み ――――――――――――――――――――――――――――― 1. 政令市の8期介護保険料 20市平均で6380円 インセンティブ交付金活 用は半々(2021.04.01シルバー新報) http://www.silver-news.com/ps/qn/guest/news/showbody.cgi?CCODE=12&NCODE=3877 2. [兵庫県]増える認知症への懸念 広がるオンライン活用 コロナ禍で高齢者の孤立防げ (2021.04.03神戸新聞) https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202104/0014208700.shtml 3. ヤングケアラー支援へ 厚労・文科省のプロジェクトチーム、 5月に報告書(2021.04.02福祉新聞) http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/25713 4. 高齢者住宅で介護度改善を~19社連携、 自立支援へ一体的に提供~(2021.04.01シルバー新報) http://www.silver-news.com/ps/qn/guest/news/showbody.cgi?CCODE=11&NCODE=686 …◇ 編集後記 ◇……………………………………………………… 今回の「元気いっぱい」はケアプランの表記変更のことにしました。発出 された通知を見てすぐにfacebookに、次にメルマガに書かなくては、とが んばりました。この件に「厚労省はなにもわかっちゃいない」と愚痴る人が います。「バカばっかり!」とディスル人がいました。しかしそれではなに も変わりません。ただの遠吠えです。ただのストレス発散です。このような 表記変更がどのような事態を生むか、想像してみましょう。ただし解釈上手 にならないでください。そのプロセスで無意識のうちにコントロールされて しまうリスクがあることを知るべきです。まずは声を上げ、行動することだ と思います。一度出された通知が変わることはむずかしいことは知っていま す。だからこそ二の矢、三の矢が出る前の抑止力になることは必要なのでは ないでしょうか?これは利用者の尊厳を守ることと同じ意味を持ちます。心 ある現場のケアマネジャーや地域包括支援センター、学識経験者、行政関係 者の「ワンアクション」を期待します。<ムロ> ※モチベーションアップについてさらに深めたい方へ 「折れない心を育てるケアマネ・福祉職のためのモチベーションマネジメント」  ⇒ http://caretown.com/write/index.shtml#bo01 ⇒ 中央法規出版 https://www.chuohoki.co.jp/products/welfare/8109/ 個人: http://www.facebook.com/shigeyuki.takamuro ケアタウン総合研究所: http://www.facebook.com/caretown.jp …………………………………………………………………………… ■ 全てのお問い合わせはこちらまで→ info@caretown.com ■ ご感想はこちらまで→ koe@caretown.com ■ 購読申込→ m@caretown.com ■ 配信停止→ mag@caretown.com ■ Zoom版ケアマネジメントの学校 申し込み→ i@caretown.com 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 編集及び発行責任者:S.Takamuro 提供:ケアタウン総合研究所( http://caretown.com/ )