いま注目を集めているのが「CADL」(文化的日常生活行為:Cultural activities of daily living)。これまでのADL・IADL・健康状態中心のアセスメントでは重きをおかれなかった「生きがい、心地よさ、暮らし方」などを評価する新しいアセスメント領域であり、支援領域です。2008年に出版した「ケアマネジャーの質問力」(中央法規出版)で高室成幸で提唱しました。
文化的日常生活行為(Cultural-activities of daily living;CADL)は、日本で高室成幸の著書・研修を通じ、現場のケアマネジメント実践者によって発展した定着した新しいアセスメント領域である。CADLは国際生活機能分類(International Classification of Functioning Disability and Health, ICF)に依拠する。
CADLの「C」には「Culture(文化)」と「Cultivate(耕す、磨く、洗練する)」の2つの意味が込められている。これまでのADL・IADL・健康状態・認知機能のアセスメント視点では着目されてこなかった「楽しみ、趣味、役割、生活様式、生きがい、学び」などを評価する新しいアセスメント領域である。「ケアマネジャーの質問力」(中央法規出版:2008年)で高室成幸が初めて提唱した。提唱にあたり故野中猛(nonaka takeshi)日本福祉大学教授(精神科医)に相談。そのユニークでオリジナルな視点を高く評価される。
CADLは、ケアマネジメント領域および認知症ケアで使われている「その人らしさ、なじみの関係、居場所、個別性、利用者本位、ストレングス(強さ)」などの用語を包摂する概念とも評価される。ADL・IADL・CADLを「支える」ための機能であり、CADLはADL・IADL・健康状態・認知機能の維持・改善・向上に向けて「本人を動機づける機能」を持つと体系化・理論化をめざしている。
2023年1月10日 高室成幸
CADLの視点から行うインテークとアセスメント、ケアプラン作成、相談面接技術、個別ケア手法などを学べる研修です。
ケアマネジャー、主任介護支援専門員、相談支援専門員、理学療法士・作業療法士、地域包括支援センター など
50~200人(応相談)
※オンライン研修も可(30人~最大80人)
4~6時間
≪参考テキスト≫